【イベントレポート】自然に学ぶーブロックチェーンによるローカルVPPの実現ー

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2019年1月31日、東京ビッグサイトにて、「再生可能エネルギーの経済的な自立~ブロックチェーン、トークンエコノミー、国土強靭化、ローカルVPP、電力融通、地産地消~」セミナーが開かれました。

セミナーでは、様々な立場からブロックチェーン技術を活用した分散エネルギーシステムの実現に取り組む中村良道氏((株)スマートエナジー研究所 ファウンダー/芝浦工業大学 非常勤講師/福岡スマートハウスコンソーシアム 代表/一般社団法人DELIA 代表理事)が「ブロックチェーン技術でローカルVPPを実現し、トークンエコノミーで社会実装を行う」というタイトルで講演。

講演冒頭、「ブロックチェーン技術を活用してブラックアウト起こさないための分散エネルギーシステムの実現は可能か?」という問いかけの後、中村氏が一言。

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疑問符が浮かんで間もなく、
私たちは分散エネルギーに囲まれている」として、スライドに移されるきれいなサンゴ礁。

中村氏によれば、自然観のキーワードは「自立・疎結合・同期」と「群れ」。

まず一つに、「細胞は自律的であり、 高効率なエネルギー変換が可能」であるということ。例えば植物細胞では、ミトコンドリアが細胞内でエネルギーを生産し、葉緑体が光合成をおこなって酸素を作りだします。このように、細胞内でエネルギーを生産・供給できる大変自律的なシステムを、自然は備えています。

また、イワシ玉やサンゴ礁のような自然界の「群れ」には、「中央で権限のある特定の管理者、指揮者はいない」ということ。この、「中央で権限のある特定の管理者、指揮者はいない」はまさしく分散型デジタル台帳と言われるブロックチェーンの根幹ですね。既存の金融システムへのアンチテーゼとして革新的技術のように見られるブロックチェーンですが、自然界がずっと前から行っていたシステムと捉えると、ようやく我々も本質が見えてきたということなのでしょうか。

中村良道氏

自然の生き物たちは、群れの中で、情報を瞬時に共有することで、高速同期を可能としています。そんな自然界から、身近なマイクログリッドを発見した中村氏は、ローカル仮想発電(VPP:バーチャルパワープラント)に辿り着きました。

中村氏たちは現在、福岡市にて、ブロックチェーンを活用した集合住宅でのローカルVPPの実証実験を行っています。この実験は、屋上の太陽電池や部屋に据え付けたバッテリーなど、マンション内に分散しているエネルギーリソースを緩やかに統合化して、再生可能エネルギーの導入、電力系統の電力変動の平準化に貢献するというもの。その際、ブロックチェーンを用いて分散エネルギーの電力の移動証明を行う予定とのことです。また、非常時には、室内のバッテリーからリビングに電気が自動的に供給され、停電に困ることはありません。TVや携帯電話などの充電もできます。

2018年9月に発生した北海道地震では全域300万戸弱が停電する「ブラックアウト」が起きました。地震や台風などの自然災害の脅威におびえる日本では、分散型電源の構築が重要とされています。この実証実験が成功して、日本全国で停電の心配のない住宅が広まることを祈ります。

満員の会場

中村氏の講演の後は、「国土強靭化におけるブロックチェーンを活用した地域づくり」(横浜市住宅供給公社)、「ブロックチェーン技術を用いた電力需要調整力サービス」(株式会社日新システムズ )他、ローカルVPP実現のための製品・サービスなどについて各企業・自治体等が講演しました。

同会場では、2019年1月30日―2月1日の3日間、脱炭素社会へ向けたエネルギーミックスの展示会「Smart Energy Japan2019」、「ENEX2019 第43回地球環境とエネルギーの調和展」、「電力・ガス新ビジネスEXPO 2019」が同時開催されており、エネルギー×デジタル、エネルギー×SDGsなど、新たなエネルギービジネスの潮流を見て取ることが出来ました。

新たなエネルギービジネスの潮流

 

 

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